「紫むらさき」
染司よしおか を営む 吉岡幸雄氏の仕事に密着したドキュメンタリー映画。
吉岡先生にお目にかかるのは 2度目。
2007年だったと思うけれど、
鳥取 米子で行なわれたシンポジウムを聞きに行ったのが最初だった。
そのときは、奈文研の深澤先生や むきばんだ関連の先生方との
トークセッションだったのだけど、そこでのテーマは 色の起源だった。
印象に強く残っているのは、弥生土器を使って 染料を煮出し、
媒染剤も、木灰や 呼ばれる鉄をお粥と米酢で作ったお歯黒鉄などを
使って染め上げた布とそのポスター展示だった。
今多く行なわれている植物染料染めでは 当然のごとく媒染剤等に
化学薬品が多用されているけれど、ほんとうに弥生人と同じように
染めておられて・・・・おおきな衝撃でした。
で、私はまさかと思っていたのですが
このドキュメンタリーを見て、改めて驚いたのは
染司よしおか での仕事においても、一切化学薬品を使用せず、
染めておられるということ。。
もちろん弥生土器は使ってませんが(汗)
ドキュメンタリー自体は、良かったのですが
吉岡氏の仕事、染師の福田氏の仕事、染料植物の栽培農家さんの仕事、
どれをとっても たった数時間に収まるはずもなく...
この・・ここが、とか この次が見たいんですけど...消化不良でごわす
上映後に、監督・吉岡先生との懇親会があり、
いろんな質問に答えてくださる話のなかで・・
「私たちの仕事には、オリジナルとか流行のクリエイティブなものは
一切ないんです。古代の人の技や知恵に挑んでるんです...」と。
凄い人です。
お正月休みも今日まで。吉岡先生に 学んだ1日でした。
あしたからまた、がんばろう◎
しぶい七藝。
吉岡先生のサイン会。
手前にあるのは、奥から梔子、紅花、
そしてもうすぐ行なわれるお水取りで御供えされる椿花を作るための和紙。
赤が紅花の貴重な赤から、黄は梔子。とてもいい色。